シリーズ化してきました、子どもたちのケータイ・スマホ普及率調査の最新版です。
前回は、ベネッセが公表した2013年夏のアンケートを元にした調査結果を紹介しました。
小学生のケータイ・スマホ普及率26%。うちスマホ保有率は7.1%にとどまる。
さて、今回は2013年11月~12月頃にかけて政府(内閣府)が実施した調査に基づくもので、今の子どもたちのケータイ事情をうかがい知ることが出来ます。
photo credit: Ed Yourdon via photopin cc
小学生のケータイ・スマホ普及率36.6%
【図1:携帯電話・スマートフォンを所有しているか(小学生 n=604)】
平成22年(2010年)~23年(2011年)までは、携帯電話・スマートフォンを持っていると答えている小学生は少数派だったが、ここ2年余りで急激に伸びてきているのがわかります。
今や小学生の3人に1人は携帯電話やスマートフォンを所有しているのですね。
学年別のデータが無いのでわかりませんが、高学年の児童では所有率も半数近くになるのではないでしょうか。
小学生のスマートフォン保有率は16.3%
【図2 青少年の携帯電話・スマートフォンの所有率及び所有機種】
<出典:内閣府 共生社会政策調査研究(青少年のインターネット利用環境実態調査)>
小学生のスマートフォン保有機種の割合が、平成24年(2012年)ではわずか7.6%だったのに対して、平成25年(2013年)では16.3%まで上昇しました。
また、中学生のスマートフォン保有機種の割合は、すでに5割に届く勢い。
高校生にいたっては、平成24年(2012年)では約5割程度だった保有率が、平成25年(2013年)では8割を超えています。
子どもの携帯電話の主流が、間違いなくスマートフォンへと流れているのがわかります。
小学生のフィルタリング利用が62.2%まで減少
今回の調査結果を見て驚いたのは、小学生の携帯電話・スマートフォンの普及率の増加ではありません。
フィルタリング等の利用率の低さ・・・
<出典:内閣府 共生社会政策調査研究(青少年のインターネット利用環境実態調査)>
警察庁発表の「コミュニティサイトに起因する児童被害の事犯に係る調査結果について(平成25年上半期)」によると、児童に被害を及ぼした被疑者の9割は、最初から接触を目的に児童に近づいています。
そして、被害に遭った児童の9割がフィルタリングを利用していないことが報告されています。
フィルタリングを利用せずにスマートフォンを児童に持たせることは、「夜の繁華街に児童をひとり置き去りにする」のとなんら変わりません。
保護者はフィルタリングに関心を持ち、政府や自治体はフィルタリング利用の啓発をより一層進めて頂きたいと願うばかりです。
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